掲載誌名:AERA
日付:2001年1月15日

タイトル:インディーズマガジンの価値を企業側に翻訳したい


レゾナンス近藤正純ロバート社長が語る
インディーズマガジンの価値を企業側に翻訳したい

当社では『Tokyo Jammin'』『TOKION』 など9誌を発行し、他社のインディーズマガジンとも、ホームページを通じてつながっています。当社のホームページに載っている雑誌は、画面をクリックすれば、買うことができますし、神宮前周辺にあるブティックなどの商品も同様にして買えます。

青山、原宿、渋谷などの神宮前周辺に集まる若手アーティストたちは、若者文化のピュアな形。昔からずっとそうでしたが、彼らの若者たちへの影響力というのは非常に強く、彼らの作る雑誌の読者や、店のお客のライフスタイルを変えてしまうほど。これまで大企業は、その影響力に注目してきませんでしたが、価値の高さに気づき始めました。私たちはそうした若者を実務的にサポートしながら、企業と結びつけようと思っています。

以前、NTTドコモの宣伝担当者から、iモードの宣伝について相談を受けました。どうしたら、先端の若者たちの気持ちを惹きつけられるか、と。インディーズマガジン11誌に、同じ条件で「自分たちらしいiモード広告を裏表紙に作ってみてくれ」と呼びかけた。すると、それぞれ独自の非常に素晴らしい広告を作ってくれました。渋谷の書店・ブックファーストでは、ずらりと裏表紙陳列をしてくれ、話題になりました。

タレントのマス広告には、先端の若者はもうひかれない。「かっこいい」と思ってもらうには、別の広告方法が必要です。

正直言って、私も大手銀行の出身で、こういった世界も知りませんでしたし、彼らの影響力についても無知でした。でもだからこそ、私は彼らの価値を企業側に翻訳することができるんだと思っています。

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